2012年02月06日

沖縄防衛局長の講和 (倉田)

沖縄県宜野湾市の市長選挙をめぐり、真鍋沖縄防衛局長が職員を集めて講和をし、投票を呼びかけたことが公務員の中立性を損なうかどうかが問題になっています。

講和の内容を復元したものが新聞に載っていたので読んでみました。確かに、どちらの候補に投票してほしいということは言っていません。局長は両候補の主張をそれぞれ紹介し投票に足を運ぶよう呼びかけた内容になっており、形式的には中立性を保っています。

しかし、一方は保守系の県議で、もう一方は革新系の元市長です。どちらの候補も普天間飛行場の県外移設を主張してはいますが、新聞によると、革新系候補の方がより強く県外移設を主張しているとのことです。

そういう微妙な状況の中で局長がわざわざ職員を集めて投票に行くよう講和をするのは、どういう意図があるのでしょうか。私はやはり保守系の候補に投票してほしいという暗示をしたかったというのが本心であり、職員もそれを感じ取っただろうと思います。

公職選挙法136条は「公務員は地位を利用して選挙運動をしてはならない」という趣旨の定めとなっています。例えば、上司が職員を集めて特定の候補への投票を促すのが典型的な違反行為です。しかし、そこまでいかなくても、特定候補への投票を暗示するだけでも違反だと私は思います。

真鍋局長は「私は中立だ」と前置きした上で、「みなさん選挙に行きましょう」といっているだけなので、形の上では単に選挙権行使を奨励したに過ぎないということになりますが、何の下心も無しにわざわざそんな講和をするでしょうか。職員は馬鹿ではないから、当然、局長が誰への投票を期待しているかを感じるはずです。

そういう意味で、今回の局長の講和は重い処分に値すると思います。
posted by kuraben at 13:00| 倉田弁護士