2011年11月16日

中国の女児ひき逃げ事件 (倉田)

先日、中国の広東省で2歳の女児が車にひき逃げされた事件のことが新聞に出ていました。ひき逃げ事件は日本でもあり、それだけなら珍しいことではありません。しかし、報道された中国のひき逃げ事件は日本では信じられないような顛末でした。

事件は10月13日の夕方に起こりました。一台のワゴン車が路地を横断中の2歳の女児をはねて逃走したのです。それだけでも大事件ですが、さらに問題なのはその後に起こったことです。事故のあと18人が現場を通りがかりましたが、誰も救助せず、路上でもがく女児の様子を覗き込むなどしながらも放置して立ち去ったというのです。のみならず、女児は通りがかった別のトラックにも両足をひかれました。

事故から7分後に女児はようやくゴミ収集業の女性によって病院に運ばれましたが数日後に死亡しました。この様子は、たまたま現場に設置されていた防犯カメラに写っていたので、その映像が流出し明るみに出たのです。

この記事を読んで私は唖然としました。何という国民性でしょうか。ひき逃げ現場近くの金物店で働く人のコメントが記事に載っていましたが、「事件を通報したり被害者を救助したりすれば、警察に事情を聞かれたり加害者として疑われたりしかねないので、面倒なことには関わりたくないという今の中国の風潮を反映した事件だ」と述べたそうです。なんとも情けない話ではありませんか。

この記事と並べて、もうひとつ交通事故の記事が載っていました。それによると、やはり福建省で、10月17日、民工の二人が交通事故にあい、救急隊を呼んだところ、救急隊員から治療費を要求され、払う金がないと言ったところ病院への搬送を拒否されて死亡したとのことです。

一体、この国の倫理はどうなっているのでしょうか。
posted by kuraben at 10:01| 倉田弁護士