2017年10月10日

今年は大津市で人権大会 (倉田)

先週の10月5日(木)、6日(金)、7日(土)は、滋賀県大津市で日弁連人権擁護大会が行われ、2000人位の弁護士が集まり、私も観光を兼ねて夫婦で参加しました。

大津市はびわ湖に面している中都市です。人権大会が開かれたホテルは38階建てで、私たちが泊まった22階の部屋からは眼下に美しいびわ湖を見晴らすことができました。
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大津市は、明治24年に発生した「大津事件」で有名な所です。この事件は、日本を訪れていたロシアの皇太子が、びわ湖を遊覧した後、人力車に乗って京都に帰る途中、日本人が、突然、刀で斬りつけたという事件です。皇太子は軽傷だったのですが、日本政府は大国ロシアが報復のため軍隊を送り戦争になるのではないかと震えあがり、裁判所に対し、日本の皇族に適用される「皇室罪」(最高刑は死刑)を適用して加害者を死刑にするよう圧力をかけました。

しかし、裁判所は「皇室罪は日本の皇太子なら適用できるが、ロシアの皇太子には適用できないので、一般人に適用される『殺人未遂罪』(最高刑は無期懲役)で処罰する以外に方法はない」と言って、政府の要求を拒否しました。
これに対し、政府は「戦争になって国が滅びるかも知れないという一大事のときに、法律の文字などにこだわるべきではない」と言って恫喝しました。

このときの大審院(今の最高裁判所)の裁判長は児島惟謙という人でしたが、政府の恫喝に怯える他の裁判官たちを説得し、勇気をもって殺人未遂罪を適用 し、加害者を死刑にはせず無期懲役の判決を下しました。

この事件は、「司法権の独立」が守られた事件として有名で、立法権、行政権、司法権の三権分立の勉強をするときに小学校の教科書にも書かれています。

私は、せっかく大津市に来たのだから事件現場を見てみようと思い、一人で現場に行き写真を撮りました。
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大津市現場遠景 H29.10.10.jpg

大津市現場 H29.10.10.jpg
posted by kuraben at 14:50| 倉田弁護士